フジテレビ亀山千広社長の定例会見が24日、同局で行われた。視聴率低迷の中で30周年を迎えた「月9」ドラマについて「30周年はいいタイミング。新たにスタートした枠という意識でやってもらえるといいと思う」と、現場に期待を寄せた。

 ここ数年は、新作がスタートするたびに最低視聴率の更新が話題になり、20日に放送された「突然ですが、明日結婚します」(主演西内まりや)も6・2%で最低視聴率を更新したばかり。

 亀山氏は「かつて当たったトレンドがいま通用するわけではない」。テレビ全体の視聴者層の高齢化なども含め「枠のイメージを変える必要がある。だった1人のヒロインとヒーローの恋愛で突っ走るのではなく、別の視点を入れるとか、いろんな層を取り込んでいかないと」。月9のドラマからの撤退については、従来通り「考えていない」とした。

 亀山氏と同じく、月9で「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」などのヒット作を連発した大多亮常務は「月9は時代のリトマス試験紙。自分がやっていた時はそんなに時代の空気を読みとっていなかったし、すごいマーケティングもしていない。作ったものがその時の空気に合うかだけ」とし「30年やっていれば波もある。今はその波の中。必ず当てるやつは出てくる」と話した。