元SMAPの木村拓哉(44)が30日、主演映画「無限の住人」(三池崇史監督、来月29日公開)の撮影地だった京都市内でプレミアイベントに登壇し、全国10カ所、総移動距離7300キロに及ぶ大規模キャンペーンをスタートさせた。

 黒のパンツ、スニーカーにロングコートまで黒で統一したファッションに身を固め、銀のブレスレットを左腕に光らせて会場に登場すると、集まった2000人のファンからは大きな拍手と歓声が上がった。

 撮影は昨年1月、京都撮影所や市内で行った。SMAP解散騒動が表面化した時期にも重なっていた。「京都といえば極寒で(ロケ撮影を行った)山の中のイメージ。白い息を消すのに氷をかみ砕いていたので、こんな(軽装)で寒くない京都は逆に違和感があります」と話した。

 共演した杉咲花(19)は撮影当時について「木村さんは衣装の着流しに素足でもコートを着ないし、カイロもはってなかった」と話し、木村が過酷だった現場で防寒対策もせずに熱演していたことを明かした。これに木村は「いや~、ぐわーって(立ち回りで)動いてカイロが(落ちて)ボトッてなったら嫌じゃないですか。それに面倒くさがり屋なんで。メークして(それを汚さないように)気を使って着るのも面倒くさい」と謙そんして説明すると再び歓声が沸き起こった。

 グループ解散後、関西のファンの前に姿を見せたのは初めて。「こういうの、久々で緊張します。でも直接皆さんと向かい、作品を手渡せるのはうれしいです」と喜んでいた。

 今後は、大阪、福岡、広島、熊本、新潟、仙台、札幌、静岡、名古屋を回る予定。経験のない大がかりなキャンペーンで映画の魅力を直接伝えていく。昨年6月、石原軍団と被災者への炊き出し支援に参加した熊本について「ちょっと特別な思いがあります。また行けるのは楽しみです」と話した。【村上久美子】