ダニエル・クレイグ(49)が、いよいよ007シリーズの次作品にボンド役で復帰するとの報道が浮上した。4作品に主演したクレイグにもはや復帰の意思はなく、次作品を降板するつもりであるとの見方が強まっていた。

 しかし、ニューヨーク・ポスト紙によると、クレイグは、同シリーズのプロデューサーであるバーバラ・ブロッコリ氏の制作によるオフ・ブロードウェーの舞台「オセロ」に主演。その間、同氏がクレイグにあと1作品、ボンド役で復帰するよう説得することに成功し、あとは契約にサインするばかりだという。

 複数の情報筋らが同紙に明かしたもので、あるハリウッド関係者は、「ダニエルは”オセロ”が高く評価されたことを非常に喜んでいる。そのため、バーバラとの007復帰へ向けての話し合いもよい方向に進んだ」と語ったという。次作品の脚本は現在、準備されている最中で、クレイグの準備が整い次第、製作が開始されるという。

 クレイグの後釜となる有力候補として英俳優トム・ヒドルストン(36)の名前が挙がっていたが、関係者はポスト紙に、「ブロッコリ氏はヒドルストンを気に入っていない。彼は少し気取りすぎていて、ボンド役を演じるのに十分、タフではない」としている。

 クレイグは2015年、主演4作目となる「007 スペクター」(2015年公開)の撮影終了後のインタビューで、「(次作品に復帰するぐらいなら)手首を切ったほうがまし。今はもう、ウンザリだ」と語ったことで話題に。

 しかし昨年末のインタビューでは、「ボンド役は世界で最高の仕事。もしやめるとしたら、恐ろしく寂しくなるだろう。演じることでエキサイトし続けられるなら、続けると思う」とコメント。復帰の可能性もあることを示唆していた。

 ボンド役を過去11年間にわたり演じてきたクレイグは、12年間でシリーズ7作品に主演したロジャー・ムーア(89)に次いで、史上2番目にボンド役を長く演じている。(ニューヨーク=鹿目直子)