西野七瀬(24)の乃木坂46卒業コンサートが24日、京セラドーム大阪で行われた。この日をもって、アイドル活動にピリオドを打った。

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柔らかい関西弁と、はかなげな笑顔で人気だった西野だが、決して最初から順風満帆なアイドル人生ではなかった。強い意志で自分を変え続け、ファンの需要に応えていった。

加入直後の11年9月25日、初イベント「お見立て会」で西野の握手会の列に並んだのは、たったの3人だった。人見知りで、何をしゃべっていいか分からず、表情も硬かった。「上を目指したい」という気持ちは秘めていたが、性格は簡単には変えられない。出来ることから始めた。当初は派手だったメークのトーンを落とした。握手会で言葉はすぐには出てこないが、ファンの手を強く握り、手をさすって感謝を伝えた。

14年、初めてセンターを務めた「気づいたら片想い」のヒット祈願。番組の企画でマカオでバンジージャンプに挑戦した。高さ233メートルから、泣きながら決死の大ジャンプ。メンバーやスタッフを驚かせた。西野も「あれで完全に変われました」とほほえんだ。

昨年12月23日、インテックス大阪で行われたラスト握手会。西野のレーンには、約2万人が並んだ。挑戦し、変化し、成長した。列は、7年前の6000倍以上になった。【横山慧】

◆西野七瀬(にしの・ななせ)1994年(平6)5月25日、大阪府生まれ。愛称「なーちゃん」「ななせまる」。11年8月に乃木坂46加入。13年10月期の日本テレビ系ドラマ「49」に出演。18年1月期のテレビ東京系「電影少女」で主演。17年9月、映画「あさひなぐ」で主演など女優としても活躍。現在、カンテレ「グータンヌーボ2」にレギュラー出演中。15年4月からファッション誌「non・no」専属モデル。159センチ。血液型O。