石原裕次郎新人賞を受賞した岡田健史(21)は「スタッフの皆さん、キャストの皆さんと一緒にいただいたと思っています」と謙虚に喜んだ。すみずみにまで気配りを見せる。「望み」のサッカーでけがをする場面。現役サッカー部の高校生たちが協力してくれたそうで、岡田は「僕がうまく見えるように動いてくださった。その人たちと取った賞でもあるんです」。

生まれたのは裕次郎さんが亡くなった12年後だが、裕次郎さんのかっこよさは胸に響く。「黒部の太陽」(68年)を見て、「一番当てはまるのはいい男、という言葉。ぞくぞくするような力があると思いました」と話し「裕次郎さんのように世の中に光を当てられるような俳優になるため、自分のやり方を見つけなさいということだと思います」と、賞への思いを語った。

「ドクター・デス-」で共演した綾野剛は、岡田について「昭和の薫りがする」と表現、深川栄洋監督も「懐かしい感じがする」と評した。岡田は「昭和の薫りがするとよく言われます。昭和の大スター、エンタメを支えてきた人たちから学べるものがたくさんあるので、最大級の褒め言葉だと受け取っています」。

大きな期待が寄せられることに、岡田は「受賞を踏まえてどう生きるかが大切」と、気を引き締めている。【小林千穂】

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◆岡田健史(おかだ・けんし)1999年(平11)5月12日、福岡県生まれ。高校までは野球に打ち込む。卒業後の18年、TBS系「中学聖日記」で主人公の相手役で俳優デビュー。公開中の映画「新解釈・三國志」では孫権役。来年はNHK大河ドラマ「青天を衝け」、1月期日本テレビ系「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」などに出演。180センチ、血液型O。

◆望み 建築家の石川(堤真一)と妻(石田ゆり子)は、2人の子供、規士(岡田健史)雅(清原果耶)と平穏な日々を送っていた。規士が打ち込んでいたサッカーでけがをしたことがきっかけで、態度が荒れていく。両親は無断外泊を心配する中、高校生が何者かに殺害され、逃走している者もいると知る。息子は被害者なのか、加害者なのか-。堤幸彦監督。

◆ドクター・デスの遺産-BLACK FILE- 父が殺されたという少年からの通報で「苦しむことなく殺してさしあげます」と闇サイトで呼び掛け、依頼人を安楽死させるドクター・デスの存在が明らかになった。警視庁捜査一課の犬養隼人(綾野剛)と高千穂明日香(北川景子)が捜査を開始すると、似たような事件が次々と浮上。新米刑事沢田圭(岡田健史)らと解明を急ぐが、被害者遺族の証言は、犯人を擁護するものばかりだった。深川栄洋監督。

◆弥生、三月-君を愛した30年- 弥生(波瑠)と太郎(成田凌)は高校時代に出会い、たがいにひかれながらも、親友サクラ(杉咲花)が病気で亡くなったこともあって、別々の人生を歩みはじめた。それぞれが経験する出会いと別れを、30年にわたって描いた。太郎の息子あゆむ(岡田健史)は、弥生の影響で教師になっていた。遊川和彦監督。

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▽選考経過・石原裕次郎新人賞 岡田健史、宮沢氷魚、杉田雷麟、上村侑が推挙された。石原裕次郎さんを思わせるイメージや、華やかさ、演技力などさまざまに議論された。岡田と杉田の決選投票の末、岡田に決定。

◆石原裕次郎新人賞 1987年(昭62)に亡くなった、戦後を代表するスター石原裕次郎さんの遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設。石原プロモーションが運営に全面協力している。裕次郎さんを、ほうふつとさせる将来性豊かな、映画デビュー5年以内の新人に贈られる。賞金は100万円。

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★昨年「愛がなんだ」などで石原裕次郎新人賞を受賞した成田凌(27) 岡田くん、ご無沙汰しています、成田凌です。このたびは石原裕次郎新人賞、受賞、おめでとうございます。昨年の3月に共演させていただいた時、不器用ながらに、監督の厳しい要求にがむしゃらに応えていく姿、すごく輝いていました、現場に力をくれました。かっこよかったです。ありがとう。そして最近の活躍、とてもうれしく、楽しく、拝見しています。すさまじい毎日の成長、末恐ろしいです。ほどほどによろしくお願いします。また一緒にお芝居出来ますように。