世界的なファッションデザイナーで「モードの帝王」と呼ばれたイブ・サンローラン氏が1日、パリの自宅で死去した。AP通信によると、同氏の友人が明らかにした。71歳。病気のため、長い間、療養中だった。

 1936年8月1日、当時フランスの植民地だったアルジェリアのオラン生まれ。17歳で国際羊毛事務局主催のコンクールで1位を受賞、クリスチャン・ディオールのメゾン(店)に採用された。57年、ディオールの突然の死に伴い、21歳の若さで後継者に。翌年の初コレクションでトラペーズ(台形)ラインが大評判となった。

 62年に独立し、美術とファッションを融合した「モンドリアン・ルック」や「サファリ・ルック」「パンタロン」など次々に話題作を発表。いち早くプレタポルテ(高級既製服)の分野に進出したが、伝統的なオートクチュール(高級注文服)の技術を守り続け“最後のクチュリエ”といわれていた。