在京民放キー局5社の09年3月期連結決算が15日、出そろった。不況による広告収入の減少に歯止めがかからず、純損益でテレビ朝日が開局以来初めての赤字、テレビ東京も赤字に転落、日本テレビ放送網は前期比47・1%減、TBSホールディングスも91・3%減と、大幅な減益だった。

 フジ・メディア・ホールディングスはライブドア(現LDH)との和解金を計上したことで増益だった。

 企業が広告出稿を減らしたため、番組と番組の間に流すスポットCMの収入が全社で10%以上の減少になった。売上高は複合施設「赤坂サカス」の開業で不動産収入が伸び、増収となったTBSを除く4社が減収だった。

 赤字転落のテレビ朝日とテレビ東京は、有価証券評価損を計上したことや、繰り延べ税金資産を取り崩したことが影響した。

 景気悪化を受けて、10年3月期連結決算は全社が減収を予想。今後、一段と制作費の抑制などを迫られそうだ。

 [2009年5月15日18時38分]ソーシャルブックマーク