人気歌舞伎「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」に登場する老舗茶屋「一力亭(いちりきてい)」(京都市東山区)で、題材となった赤穂浪士討ち入りの日に当たる14日、来年1月の公演に出演する人間国宝の坂田藤十郎らがPRイベントに参加し「力いっぱい務めさせていただく」と述べた。

 大阪・道頓堀の大阪松竹座で行われる公演で、大星由良之助や高師直など4役を演じ分ける藤十郎は「早変わりではなく、役を(じっくりと)やらせていただくのはありがたい」。上方風演出の忠臣蔵については「上方歌舞伎にはなくてはならない公演」と熱い思いを語った。

 「仮名手本忠臣蔵」は江戸中期、人形浄瑠璃として大坂竹本座で初演され、すぐに歌舞伎化された。劇中の「七段目

 祇園一力茶屋(ぎおんいちりきぢゃや)の場」は、由良之助が敵討ちの真意を隠して遊興する見せ場となっている。

 [2009年12月14日12時45分]ソーシャルブックマーク