宮城県気仙沼市出身のフリーアナウンサー生島ヒロシ(60)が22日、震災被災者への義援金募金活動を東京・中目黒駅前で行った。生島は同市在住の妹、亀井喜代美さん(57)夫婦と連絡がつかない状態が続いている。「何とかしたいという気持ちを形にしないと」。胸が張り裂けそうな思いを抱えながらも、募金箱を手に街頭に立った。

 生島企画室代表取締役で弟の隆さん(55)を含む親族4人は19日に現地入りし、2人を捜索している。生島は「弟も悲惨な状況に声を失っていました。現実はかなりシビアなものがある。希望は捨てていませんが、震災から時間もたっていますし、非常に厳しい状況です」など説明した。

 喜代美さんは、震災発生2日前に「変な夢を見た」と都内在住の娘に電話してきたという。「『台所に座っていると、庭が燃えさかっていた』と話したそうです。(今年2月に)亡くなった母親が心配して知らせてくれたのでは。せっかくのお告げも実らなかったという形になるのでは…」と表情を曇らせた。

 自身も震災当日に仙台市に滞在して被災した生島はこの日、義援金募金を行ったほか、事務所がある目黒区や関係者を通じ、食料品や現金、衣料品などの救援物資を輸送する手配を済ませた。「日本だけでなく世界中がいろいろな形でヘルプしようとしています。せっかく助かった命です。くじけないように助け合いましょう」。妹夫婦の安否を気遣いながらも、今はひたすら被災者救済のために奔走する。