ライブドア(LD、現LDH)の粉飾決算事件で上告が棄却され、懲役2年6月の実刑が確定して収監の見通しとなった元社長堀江貴文被告(38)は26日、東京都内で記者会見し「無罪を主張してきたので残念だが、中(刑務所)でゆっくり本でも読んで勉強して帰り、みなさんの役に立ちたい」と感想を述べた。

 堀江被告は黒いTシャツの上からカーキ色のシャツを羽織って壇上へ。弁護人の弘中惇一郎弁護士から正午すぎ、最高裁から上告棄却決定が届いたと連絡があったという。「長い上告趣意書を出していたが『上告理由に当たらない』というだけで軽くスルーされた」と苦笑いを浮かべ、終始淡々とした表情だった。

 検察に対しては「私が事件を起こしたと言われるが、健全な形で世の中に貢献していた会社に検察がやってきたことで事件になった」と批判。「事件で誰が得をしたのか。個人投資家も市場から離れていった。われわれに影響を与えるのはいいが『経済はつぶすなよ』と思う。まあ、もう手遅れですけど」と続けた。

 一連の検察不祥事を踏まえ、元社長としての経験から検察を「出来の悪い社員」に例え、「彼らには5回、10回、100回くらい言い続けないと分からないと思う」と独自の言い回しで持論を展開した。

 収監後についても「メールマガジンや著書、皆さんが体験することのないであろう獄中のことなどもできる限り発信していきたい」と言論活動の継続に意欲を見せた。(共同)