作家の大江健三郎氏(76)らが呼び掛けた脱原発を求める「さようなら原発5万人集会」が19日、東京・明治公園で開かれ、約6万人(主催者発表)が参加した。東京電力福島第1原発事故後の集会では最大規模。廃炉に向けて活動している福島県の市民団体メンバーや大江氏らが口々に「原発はいらない」と訴えた。

 「ハイロアクション福島原発40年実行委員会」の武藤類子氏(58)は、原発事故からの半年を「逃げる、逃げない。食べる、食べない。日々、いや応なしに決断を迫られた」と振り返り、「コンセントの向こうに原発がある。原発と対極にある生活のためには一人一人が決断し、行動するしかない」と呼び掛けた。

 大江氏やルポライターの鎌田慧氏(73)、作家の落合恵子氏(66)らもそれぞれに脱原発を主張。ゲストとして参加した俳優山本太郎(36)は「電力は足りている。このままでは日本は核廃棄物の置き場になる」と話した。

 集会後、参加者は3コースに分かれて都内をデモ行進した。