二十三回忌を迎えた国民的歌手美空ひばりさん(享年52)のメモリアルと、東日本大震災のチャリティーを兼ねたコンサート「だいじょうぶ、日本!~空から見守る

 愛の歌~」が11日夜、東京ドームに3万5000人を集めて行われた。

 ひばりさんは88年4月11日に、両側大腿(だいたい)骨骨頭壊死(えし)と慢性肝炎の約1年の闘病生活を経て、開場直後の東京ドームに立った。39曲、約2時間の熱唱で復活し「不死鳥コンサート」と言われた。そして1年2カ月後の89年6月24日に死去した。

 この日は、不死鳥コンサートの“続編”。23年前、ひばりさんはファンに手を振り約100メートルの花道を歩いて退場した。それと同じ花道もつくられた。

 郷ひろみ、ゆず、HEATWAVE、AI、五木ひろし、雪村いづみ、近藤真彦、Hey!Say!JUNP、平井堅、倖田来未、ミッツ・マングローブ、平原綾香、小林幸子、氷川きよし、EXILEなど22組が、ひばりさんの代表曲17曲を含む全34曲を歌った。ひばりさんの代表曲「川の流れのように」を作詞した秋元康氏がプロデュースを務めるAKB48は「お祭りマンボ」を歌った。

 「悲しき口笛」「港町十三番地」「東京キッド」をメドレーで歌ったゆずは「横浜は磯子区の大先輩の歌を歌えて光栄です」。ひばりさんの過去映像と「スターダスト」をデュエットした平井堅は「ひばりさんは歌のバイブル」とたたえた。エンディングでは出演者と来場者で「川の流れのように」を大合唱した。

 ひばりさんの長男で、ひばりプロダクション代表の加藤和也氏は「美空ひばりを次世代につなげるように、みなさんの心に残るように、これからも『現役』として活動を続けます」とコメントした。