世界的に活躍する指揮者小沢征爾氏(77)が27日、川崎市立南生田小学校を訪れ、児童約340人に合唱を指揮した。昨年3月から病気療養のため指揮活動を休止中で、活動再開を前にした“特別授業”となった。

 来月に卒業式を控える6年生と、5年生が参加。小沢氏は体育館で児童の合唱を聴いた後、「言葉を思って」「気持ちを入れて」と歌詞を考えながら歌うよう熱心に指導。児童が式当日に歌う「ひろい世界へ」を約4分間指揮した。

 自らの音楽との出会いや、外国語で苦労した体験談なども披露した。

 同校はさまざまな職業の人から話を聴く授業を行っている。小沢氏の親族が在校生で、学校側が申し入れたところ、小沢氏が快諾した。

 同氏は3月に行われるオーケストラの指導で復帰する意向を示しており、総監督を務める8月の音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」(長野県松本市)のオペラ公演で指揮活動を本格的に再開する予定。

 [2013年2月27日13時3分]日刊スポーツのオススメ