今月23日に膵臓(すいぞう)がんのため亡くなった大手芸能事務所サンミュージックプロダクションの創始者で会長の相沢秀禎(ひでよし)さん(享年83)の告別式が、29日、東京・青山葬儀所で営まれた。

 芸能関係者、タレントら約700人が参列し、サンミュージック所属タレント第1号で、現千葉県知事の森田健作氏(63)が弔辞を読んだ。全文は以下の通り。

 

 会長、なんか変な気分ですよ。私の目の前に、大きな、会長の写真。黒い縁取り。現実なんですね。

 私が会長と出会ったのは、まだ18歳でした。「お前は、太陽みたいな男だ」。サンミュージックプロダクション。いろんなことありましたよ。会長っていう人は、不思議な人ですよね。みんなから愛されていました。100人が100人、会長の悪口を一切言いませんでしたよ。私なんかも、いつも会長がそばにいてくれて、私を支え、励ましてくれました。

 私が政治に出ると言った時、会長は笑って「サンミュージックの売り上げが落ちるけど、国のためになるんだったら頑張れ」と。そこで私は、決断したんでございます。そして、政治の世界でいろんなことがありました。私が落ち込んでいると、会長は、「森田、笑顔だぞ、お前には笑顔が一番似合うんだ。頑張れ、元気を出せ。必ず、日が出てくるぞ」と。今でも、私は大事にしています。本当にお世話になりました。

 私は、最後(にお会いしたの)は、(会長の)最期の3日前でございました。会長、寝てましたよね。私が、「会長、森田健作ですよ。頑張ってください」と。そしたら会長は、ちょっと目を開けて、少し笑いましたね。「俺、頑張るよ」と。それが最後の会話でございました。

 会長、お世話になりました。来世も必ず会いましょうね。今度は、私が思いっきり、恩返ししますから。ありがとうございました。