京都市の南座で16日、アニメ新番組の先行上映イベントがあり、普段は年配者が多い“最古の歌舞伎劇場”が、10~20代の女性を中心に約1000人の熱気に包まれた。南座でアニメの催しがあるのは初めて。

 歌舞伎俳優が熱演する舞台にこの日は上映用の特大スクリーンを設置。花道やせり出しから若手声優の男女5人が浴衣姿で登場すると、客席から割れんばかりの黄色い声援が上がった。

 アニメは「有頂天家族」。原作は森見登美彦さんの同名小説で、人間やてんぐ、たぬきが現代の京都で巻き起こす騒動を描いたコメディー。上映後、登壇した森見さんは「京都の町が美しく描かれていて見入ってしまった」と感想を話し、「小説もおもしろいので読んでくださいね」と笑いを誘っていた。

 KBS京都やサンテレビで7月7日午後10時から放送予定。