ご当地アイドルとゆるキャラの「コラボ」が実現した。浜松市の8人組アイドル、H&A.(エイチアンドエー)が29日、横浜赤レンガ倉庫イベント広場で開催された「第1回ゆるキャラグルメフェスティバル

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 YOKOHAMA」でライブを行い、浜松市のゆるキャラ「出世大名家康くん」と共演した。

 家康くんは、今年11月に開催される「ゆるキャラグランプリ2013」の投票数で29日午後6時現在、2位に約6万8000票の大差をつけ、トップ独走中の大人気ゆるキャラ。

 昨年の同グランプリでは7位だったため、浜松市は家康くんの“ゆるキャラ界の天下統一”に向け「ゆるキャラ選挙対策本部」を設置した。選対本部長の鈴木康友市長が連日、街頭演説や企業回りをして家康くんの投票を呼びかけるほどの力の入れようだ。

 会場周辺でも家康くんとの写真撮影のために行列ができ、ゆるキャラファンからは「第2のくまモン候補」とまで言われている。

 H&A.のライブで突然、家康くんがステージに登場すると、来場者約500人から「オー」「家康ー」との歓声が上がった。H&A.は「浜松においで!」など全3曲を披露。1曲目の「静岡で会いましょう」から、家康くんはメンバーとともにキレのある“家康ダンス”を披露した。

 家康くんのサプライズ応援のお礼に、成田美玖(15)は「(グランプリ獲得のために)拙者に1アドレス1クリックじゃ!!」と家康くんの言葉を代弁。さらに、ご当地アイドルが話題となったNHK連続テレビ小説「あまちゃん」にも触れ、「もし『あまちゃん2』が出来たら、静岡代表として出演したーい。NHKさんお願いします」と熱望した。

 一方で、会場で家康くんに人気が集中したためか、山崎瞳(16)は「私たちも負けてられない。家康くんと同じぐらい注目されるように早くメジャーデビューをしたい」と闘志を燃やしていた。ライブを見た静岡市出身の主婦田中葉子さん(32=横浜市)は「横浜で地元のゆるキャラとアイドルが見られて、帰省したような不思議な感じでした」と満足げに語った。

 H&A.は08年9月に結成した中学生から社会人までのユニット。浜松市のタレント養成学校に所属し、テレビや県内外のライブなどで活躍している。昨年、都内で行われた「ご当地アイドルNO・1決定戦」にも出場した。

 そのほか、「コットーちゃん!」「AIZENN」ら計4組のご当地アイドルもライブを行い、会場を盛り上げた。

 同フェスは、ゆるキャラとご当地グルメが一堂に集まった日本最大級のゆるキャライベント。熊本県の「くまモン」や非公認ゆるキャラの兵庫県尼崎市の「ちっちゃいおっさん」、東京都国分寺市の「にしこくん」など全国のゆるキャラ148体が集結し、地元のご当地グルメをPRした。

 28日から開催している同フェスはこの日、約7万人を動員し、来場者は2日間で約11万5000人を記録した。