【13年12月1日付の日刊スポーツから】

 剣道は3段の腕前。小学1年から道場に通い、今でも時間があれば、道場へ、子どもたちの指導に行く。

 「お世話になった先生が高齢化で、恩返ししたくて。道場に『五法』があって、進んで勉強するように、頼られる人になるように、両親や目上の人を大切に、体は丈夫に、心が正しくなるように、って。勝ち負けより『五法』をしっかり教えてもらい、やっててよかったなですよね。そんなに正しい人間にはなれていないですけど」

 今、人気が急上昇。女性雑誌でも多く特集が組まれ、知名度も上がったが、あまり自覚はないようだ。

 「子供人気は?

 うーん、あんまりないですね。(人気の)意識もないので、照れもないですね」

 自分を見失わない強さがある。出演していた「あまちゃん」は国民的人気だったが、後番組の主要キャストとしての重圧もなかったという。

 「僕としては『波に乗っかれれば、しめしめ!』なんて思ってました(笑い)。だって、自分たちでいいものを作ろうとやって、それで結果が出なかったら仕方ないですから」

 日本酒党だが「太るので日本酒禁止令を自分に出して麦焼酎にしてます」と、自己節制にもぬかりはない。自分の演技、大阪弁への客観的な評価を知ろうと、インターネットの掲示板を見ることもあるという。

 「あんまり、たたかれてなくてほっとしました。○○似っていろいろ、松本潤さん、瑛太さん、妻夫木さんとか。僕、小学校のとき、有吉さんに似てるって言われていて、それも書かれてたんで、やっぱりまだ言われるんだ!

 って、おもしろいです」

 189センチの長身は実寸か、と聞かれることもあるという。

 「ほんとです。どうせなら190センチあったらよかった。中途半端ですね。飛行機、新幹線の座席も狭いし、頭ぶつけるので猫背になっちゃう。着物も2反使うけど、親からもらった体ですから」

 その両親からは、役者への転身について「何の仕事に就くかと思っていたから、納得した」と言われた。

 「モデルの仕事、もちろんプロだっていらっしゃるんですけど、僕には、やり続けるのは難しいって。もう少し、自分で考える仕事がしたくて。でも、まだまだ(役者は)天職とは思えないですし、難しいです」

 歴史が好きで、時代劇、舞台にも興味はある。

 「今は救いようのない悪役をやりたい。昔、三島由紀夫が好きだったんですけど、そこに出てくるような底意地が悪かったり、ひねくれてたりする人間をやってみたいですね」

 さわやかな笑顔が似合う自然体の25歳。「ごちそうさん」をやり切った後の成長ぶりが今から楽しみだ。