「両耳の聞こえない作曲家」としていながら、現在の全聾(ろう)がウソだと認めた佐村河内守氏(50)が18日までに、聴覚障害2級の身体障害者手帳を交付した横浜市の担当者と面会し、近く市が指定する医師の再診察を受けることに同意した。市が18日の記者会見で発表した。市は聴覚の回復状況などが確認されれば、手帳の返納などの措置を取る方針。

 佐村河内氏の聴覚をめぐっては、楽曲を18年前から代作していたことを今月6日に告白した作曲家の新垣隆氏(43)が、「初めて会った時から耳が聞こえないと感じたことは1度もない」などと証言した。

 これを受け、佐村河内守氏(50)は12日未明、報道各社に送付した直筆の文書で「3年くらい前から言葉が聞き取れる時もあるまで回復していました」と告白し、「本当に多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを、心から深くおわびします」と謝罪していた。文書では、「専門家の検査を受けていい」とし、2級でないと判定されれば手帳は返納する意思を示していた。