昨年10月に94歳で死去した漫画家やなせたかしさんを追悼するコンサートが19日、出身地の高知県であり、ファン約1300人が参加した。

 「やなせ先生らしく、人を喜ばせよう」と高知市の県民文化ホールのステージは陽気な雰囲気。やなせさんが生んだキャラクターやアンパンマンの声優戸田恵子らが、やなせさん作詞の「手のひらを太陽に」などを歌った。

 着ぐるみのアンパンマンが、ステージのスクリーンに映し出されたやなせさんに「いつまでも見守っていてください」と声を掛け、お辞儀する場面もあった。

 会場の入り口付近にはやなせさんのキャラクターの人形約700体が並び、記念撮影する人たちであふれた。メッセージ板は「愛と勇気をありがとう」「やなせ先生、大好き」などと書かれた紙で埋まった。

 コンサートに先立つ19日午前、高知県香美市香北町の実家跡地に完成した「やなせたかし朴ノ木公園」で納骨式があり、関係者約100人が出席した。公園の一般公開は20日正午から。