歌手美川憲一(68)が30日、東京・渋谷公会堂でデビュー50周年記念コンサートを行った。昼夜2公演で約4000人を動員する。

 公演前に会見した美川は50年を振り返り「(デビュー翌年に)『柳ケ瀬ブルース』がヒットしたけど、周りからは1発屋とみられていたし、自分でも50年もつと思っていなかった。でも、(生みと育ての)2人の母の面倒を見なくちゃいけないし、背負っているものが違うから頑張らないとと思ったの」と振り返った。

 公演では104のシングル曲を発売してきた中から23曲を披露。「おかげさまで声も衰えていない。ボイストレーニングなど陰で努力をしているのよ」。ファンの間では、26回出場したNHK紅白歌合戦への出演復帰の声も上がっている。「それは私が決められないわよ。でも、出られるうちは出た方がいいわ。出演を断っておいて出ている人がいるじゃな~い。私、あ~いうの好きじゃない」。ここでは“芸能界のご意見番”らしく、チクリと批判した。

 また、独立をめぐる問題で前所属事務所から損害賠償訴訟を起こされていることには「嫌がらせされているみたい」。かつての同士が、たもとを分かっていることに「いい年こいて争っている場合じゃないのよ」と全面解決を訴えた。