全国民放FM53局が、5月2日に死去したロック歌手忌野清志郎さん(享年58)の特別トリビュート番組を、全局同時放送することが12日、分かった。関係者は「清志郎さんの遺作になった『Oh!

 RADIO』はラジオの素晴らしさを伝える歌でした。感謝を込めて、FM全局で何かをしたいと思った」と、企画理由を話した。9月19日深夜1時から2時間放送される。

 ラジオDJの大御所小林克也(68)が司会を務めて、清志郎さんが率いたRCサクセション時代からの盟友仲井戸“CHABO”麗市(58)がゲスト出演する。これまで、悲しみの深かった仲井戸は、多くの媒体から清志郎さんについての取材依頼を受けてきたが、一部雑誌以外すべて断っていた。関係者の熱意と百か日法要を過ぎた今回、自ら語る決意をしたという。もう1つの目玉としては、7月25日のフジロックフェスティバルの追悼ライブと、昨年7月の清志郎さんの最後のライブの未公開音源の初披露が検討されている。

 全国FM連合とKDDI(FMケータイ)による同時放送イベントは、08年3月に桑田佳祐の石垣島ライブ生中継から始まり、今年3月にはコブクロのライブ中継も行った。今回はイベント月の3月ではないが、全国FM連合は「清志郎さんは過去にも『トランジスタ・ラジオ』や『スローバラード』など、ラジオが題材の名曲を生み出してくれていた。5月からずっと大きな恩返しをしたかったんです」と、感謝しながら準備を進めている。

 [2009年8月13日6時51分

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