女性に合成麻薬MDMAを渡したなどとして、麻薬取締法違反の疑いで逮捕された俳優押尾学容疑者(31)が、海外でMDMAを使用した際に「日本では違法だがこちらでは大丈夫」と話していたことが10日、分かった。日本テレビなどが報じた。

 押尾容疑者は、知人の泉田勇介容疑者(31)から受け取ったMDMAの錠剤を飲食店従業員田中香織さん(30)に譲渡した疑いで逮捕されたが、3~4年前から田中さん以外の複数の知人女性にもMDMAを渡していたという。子どものころに暮らした米ロサンゼルスで、MDMAは米国では大丈夫なことを語っていたという。現地では、女性が接待するクラブに通う押尾容疑者がひんぱんに目撃されていた。同容疑者の近くに座ったという男性は「おれ、クスリやっているんだ」と女性に話す様子を目撃している。

 また、田中さんの携帯電話メールの一部が消去されていることも分かった。押尾容疑者との「来たらすぐいる?」「いる」とのやりとりが前回の公判で明らかになっているが、2人で交わされたそれ以外のメールが消されていた。エイベックスの元マネジャー遠藤亮平容疑者(28)は、田中さんの携帯電話を捨てた証拠隠滅容疑で逮捕されている。メールは捨てられる直前に消去されたとみられ、警視庁は証拠隠滅の疑いがあるとみて遠藤容疑者らを追求している。

 また、テレビ東京によると、事件の約1カ月前、押尾容疑者が泉田容疑者に約100万円を渡していたという。警視庁捜査1課では、MDMAの代金が含まれていた疑いもあるとみて調べを進めている。

 [2009年12月11日9時31分

 紙面から]ソーシャルブックマーク