落語家林家三平(39)が取って置きの幽霊話を集めた「林家三平の実話怪談」(竹書房)を23日に発売する。中学生のころから幽霊を見るなど霊感があり、二つ目時代に出演したフジテレビ系「ごきげんよう」で怖い話大賞を受賞するなど心霊体験も多かったが「自分がするものではない」と幽霊話を封印してきた。しかし「最近の怪談本やテレビの幽霊特集は恐怖が売りになって怖いものばかりが多いけど、幽霊って怖くないんです。多くの幽霊は僕たちを守ってくれたり、愛してくれたり、切ないものなんです。人間くさい面を持つ幽霊のちょっといい話を書こうと思いました」と執筆に至った経緯を説明した。

 本に収録されている幽霊話は25本で、その6割は実体験。ほかは友人、知人から聞いたものだという。「泣ける話、胸が熱くなる話から本当に怖い話、笑える話もあります。幽霊ってもともとは人間ですから、ハートウオーミングな幽霊もいることを伝えたい」と語る。本では幽霊に対する防御の仕方や怖い話をする時のアフターケアなども紹介。「僕が報じたことが幽霊たちのいい供養になればと思ってます」と話した。

 [2010年7月17日8時14分

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