歌手近藤真彦(46)が、後輩でKAT-TUNからの脱退が決定的になった赤西仁(26)に対して「やるだけやってこい」とエールを送った。19日、鹿児島市民文化ホールで30周年記念全国ツアー第1弾最終公演を行った際に言及。残る5人にも「SMAPも1人抜けたけど飛躍した。5人で今まで以上に頑張ってほしい」と同様に激励した。ジャニーズ事務所の“長男”が人生の岐路に立つ後輩を静かに温かく見守っている。

 公演の序盤。マッチは静かに切り出した。「少し休んでいた時期もありました。25周年でもう1回、歌をやってみようかなと。その過渡期に励まされた曲です」。「挑戦者」を歌いながら、同じように今、人生の岐路に立つ後輩KAT-TUNを思い出していた。

 マッチはレース活動に専念するため、98年から7年間歌手活動を休業した。「オレも人のことをどうこう言えないくらい好きなことをやってたからね」。だからこそ、グループ活動より米国でのソロ活動を選んだ赤西の思いが理解できる。

 「ルールを守って人を裏切るようなことをしなければ、ジャニーズ事務所も認めてくれる。ひきょうなことをしてるわけじゃないから、見守ってあげようということでしょう。米国での活動は僕らの先輩歌手も打ちのめされて帰ってきたぐらい、甘いものじゃない。本人も分かっているはず。好きなことをやるならやり通してもらいたい。チャレンジ精神は買ってるんで。やるだけやってこい、という言葉しかないね。オレも壁をいっぱい乗り越えてきた。頑張ってほしいね」。

 残された5人にも同様にエールを送った。「彼らも思うところはあるだろうけど、5人力を合わせて今まで以上に頑張ってほしい。SMAPだってそうじゃん。1人(森且行)抜けて、その1人は好きな世界で成功し、一方でSMAPは飛躍したわけでしょ。気持ち良く、温かく見守ってあげたいと思いますね」。長男坊の視線は、弟分それぞれに対して温かかった。

 この日は46回目の誕生日でもあった。会場にはタッキー&翼、KAT-TUNら後輩からのお祝いビデオメッセージが流れた。「うれしいですね。後輩たちがたくさん出てくるのは、刺激にも励みにもなるよね。無事にここまできたから、頑張って50歳までガンガン突っ走っていくので、よろしくお願いします!」。アイドル王国の長男坊の自覚たっぷりに、今後の活躍を誓った。【近藤由美子】

 [2010年7月20日8時3分

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