7日夜の地震で震度6強を記録した宮城県栗原市では、タレント狩野英孝(29)の実家、桜田山神社にある鳥居に亀裂が入ったことが8日、分かった。

 桜田山神社は約1500年の歴史があり、狩野の父勉さん(58)が、第38代宮司を務めている。鳥居も約300年の歴史があったが、08年6月の岩手・宮城内陸地震で倒壊し、09年1月に再建したばかり。先月11日発生した東日本大震災では無事だったものの、勉さんは「もう1回同じ程度の地震があれば、倒れてしまうかもしれない」と話しており、予断を許さない状況だ。

 勉さんによると、亀裂が入ったのは鳥居の柱部分。大震災での被害は、鳥居周囲の灯籠が3つ倒れた程度だったが、神社周辺は停電が続いているといい、勉さんは「停電で電話も使えない。携帯電話もバッテリーが切れたらもう充電できない状況」と窮状を訴えた。ただ、地震から一夜明けた8日には、長男の狩野から「大丈夫?」という安否確認の電話があり、無事は伝えたという。狩野は大震災を機に先月21日、芸能活動を続けつつ、神社の第39代宮司として父の跡を継ぐ決意を固めたことを明言したばかり。狩野に跡を継いでほしいと願っていた勉さんは、息子の決意について「いい考えだと思いました」とうれしそうに話した。