14人ダンス&ボーカルユニットEXILEのリーダーHIRO(42)ら4人のメンバーが4月30日、東日本大震災の被災者が避難する宮城県南三陸町の避難所3カ所を訪れた。

 約6700人が避難するベイサイドアリーナでは、ラーメン、空揚げ、炊き込みご飯など約1500人分の食事と約1000枚のTシャツを準備。4人が登場すると「えっ、マジでEXILE?」「本当に来たよ」などの声とともに、多くのファンがすぐにHIRO、MAKIDAI、AKIRA、SHOKICHIの4人を囲んで即席のサイン会が始まった。サインや握手をしてもらうだけでなく、小さな子供たちは頭をなでられて大喜び。主婦加藤比呂さん(20)は津波によって、愛車の中に置いていたEXILEのCDやDVDがすべて流されてしまった。「ダンナが運転していた車で、今も見つからないの。ダンナの無事はうれしいけど大ショックでした。でも、一番好きなAKIRAに握手してもらって息子碧(10カ月)の頭もなでてもらって、涙が止まらない」と感激。着ているシャツに4人のサインをもらった高橋美郷さん(17)は「うれしすぎてヤバい。彼氏はいないけど、いてもこのシャツの方が大切」とはしゃいでいた。鈴木信子さん(55)は「1カ月ぐらい前にもEXILEが来るってうわさが流れて、石巻などからファンがやってきたのよ。でも今回は本当だった。芸能人はみんな石巻市までしか来ない。南三陸町まで来てくれてありがとう!」と叫んでいた。

 EXILEは大震災発生直後に義援金を送り、チャリティーミサンガを発売。前日29日には復興支援曲の制作を明らかにし「1000年に1度」とされる未曽有の震災からの復興支援活動に力を入れている。【松本久】