福島第1原発の事故後、放射能汚染の危険を訴えている俳優山本太郎(36)が20日、大阪市北区の関西テレビで報道番組「アンカー」に生出演した。所属事務所を退社後、テレビ出演は初めてのこと。番組で福島市内へ取材に行き、山本は「今の国の人(政治家)は、この国の未来をあきらめたんじゃないかと思う」と語った。

 発言の背景には、現地でセシウムが検出された子どもを持つ親を取材し、金銭面から避難が難しいなどと訴えられたことがある。「コミュニティーごと、例えば神戸、大阪に行くサテライト疎開をすべきだ」と感じたという。ただ、そうなれば、福島県内での生産活動は壊滅し、甚大な損失を負う者も出る。出演後は「それも考えれば、すごい額の補償がいると思う。国はすごい損失でしょうけど、それをけちってどうすんねん!

 と言いたい」と説明。同日夜には大阪市内でトークイベントも行った。

 山本は、8月末に撮入する映画の仕事など、俳優業とともに今後も同様の活動を続けていく。