嵐の大野智(31)と相葉雅紀(29)が、4月スタートの民放の連続ドラマで対決する。大野はフジテレビ系月9「鍵のかかった部屋」(月曜午後9時)に、相葉は日本テレビ系「三毛猫ホームズの推理」(土曜午後9時)にそれぞれ主演することが21日、両局から発表された。くしくもジャンルは両作品とも事件を謎解きしていくミステリー。対決を目前に、2人は主演としてエールを交換した。

 嵐メンバーが同じクールの主演連ドラで激突するのは2回目。09年4月期に松本潤(28)主演TBS系「スマイル」と櫻井翔(30)主演日テレ系「ザ・クイズショウ」が放送された。

 大野はフジの月9に初出演にして初主演。「鍵のかかった部屋」は人気ホラーミステリー作家、貴志祐介氏(53)が昨年発表した同名小説などが原作。主人公が完全犯罪と思われた事件を解決していく1話完結の本格ミステリー。大野は勤務先の大手警備会社の備品倉庫で、日々セキュリティーの研究に没頭する防犯オタクを演じる。

 フジテレビ小原一隆プロデューサーは「どことなく影があり、切れ者という意味でのスマートさや何げないセクシーさを持つ主人公には大野さんしかいない、と直感しました」と起用説明する。松本は放送中の月9「ラッキーセブン」に主演しており、同じ嵐メンバーから月9のバトンを受け継ぐ。

 一方、相葉が主演する「三毛猫ホームズの推理」は人気作家赤川次郎氏の同名小説が原作。「三毛猫」シリーズは累計発行部数2600万部の大ベストセラー。公私ともにダメな刑事が天才的な能力を持つ三毛猫ホームズに支えられ、難事件を解決していく姿を描く。相葉は高所恐怖症、女性恐怖症、幽霊恐怖症など、究極の怖がりの刑事を演じる。

 日テレ池田健司プロデューサーは「ほおっておけなくて素直でみんなに愛される主人公には、真っ先に相葉さんが浮かびました」と起用理由を説明。ミステリーとはいえ、一昨年の大野主演「怪物くん」の対象層と同様、家族で楽しめるエンターテインメントを目指す。

 同じクールで主演を張る2人はエールの交換を行った。「久しぶりの人間の役です」と喜ぶ大野は相葉に「お互いにセリフ合わせしようね!

 事件の解決に困ったら、いつでも僕に相談してください!」。相葉は大野に「日焼けしてメークさんに怒られないようにね!

 お互い謎が解けなくても諦めずに頑張ろうね」と共闘を呼び掛けた。

 ◆「鍵のかかった部屋」

 葬儀会社社長が遺言を書き換えるためにこもっていた山荘で、薬物自殺したとみられる遺体で発見された。現場は山荘すべての窓やドアには鍵がかかっており、遺体が発見された書斎も特殊な形で密室状態だったが、自殺として処理された。本当に自殺なのか、状況から殺人ではないのか。不審に思った依頼人から話を聞いた弁護士が、偶然、知り合った榎本(大野)に密室についての謎解きを依頼することを思いつく。

 ◆「三毛猫ホームズの推理」

 俺は刑事になんて向いていない…。そう嘆き、毎日のように辞表を提出するダメダメ刑事・片山義太郎(相葉)。「一家に一刑事」という家訓と、かつての名刑事であった父親の遺言から刑事となるが、うだつのあがらない毎日を過ごしていた。ある日、捜査1課課長の命で、女子大へ捜査に行かされる。女性恐怖症の片山にとっては、女子ばかりというあまりの惨劇にフラフラする中、1匹の不思議な三毛猫と出会う。