6月の東京・新橋演舞場で4代目市川猿之助を襲名する市川亀治郎(36)がこのほど、襲名に向けた意気込みを話した。襲名狂言は6月は「ヤマトタケル」「四の切」、7月は「ヤマトタケル」「黒塚」で、亀治郎は「成田屋が『勧進帳』なら、猿之助といえば『ヤマトタケル』。今はプレッシャーよりも喜びの方が大きい。猿之助の『ヤマトタケル』を見たことのない若い人を取り込んで活性化させたいです」と話す。

 伯父の現猿之助は歌舞伎界の革命児だった。「伯父からは『頼む』とだけ言われました。精神は目指すけれど、超えられないと思うので、芸としての厚みを増していければ」。

 亀治郎は現代劇に出れば、映画、ドラマ、バラエティー番組にも出演してきた。「スタンスは変わらない。猿之助になってもコントをやりたいし、スリッパで頭をたたかれる猿之助も面白いでしょ。常に挑戦しつつ、僕なりの色の猿之助になりたい。これからは、僕がやることが『沢瀉屋』になります」と話した。