ロックバンド、エレファントカシマシ(エレカシ)が14日に公演を中止した東京・日比谷野外大音楽堂のステージで、ファンに直接思いを伝えることが9日、分かった。ボーカルの宮本浩次(46)が、急性感音難聴及び外リンパ瘻(ろう)のため、14日公演を含めたライブ活動の無期限休止を発表。ファンもメンバーも戸惑いを隠せない中、宮本の口から直接、ファンに思いを伝えることになった。

 宮本の強い希望で、ファンに直接思いを届ける場を設けた。関係者によれば、宮本は14日に公演を予定していた日比谷野外大音楽堂のステージから、病気の状況、公演中止の経緯、今後の見込みなどを、自らの口で語るという。そして、現状は満足に歌える状況ではないものの、集まったファンのため、少しだけ歌も披露するという。

 宮本は、左耳の聴力をほとんど失う状態に陥るなど一時的に悪化。先月5日に手術を受け、日常生活に支障のない範囲まで回復に向かっている。とはいえ、長時間の歌唱は難しく、予定した公演はすべてキャンセル。ライブ活動再開の時期は未定という。

 ただ、日比谷野外大音楽堂では、90年以降、必ずライブを続けており、ファンの間では「エレカシの聖地」と位置付けられており、宮本も思いを発信したかったようだ。そして、聖地で少しだけでも歌うことで、ファンとの絆を再確認したい。そんな思いを込めた報告会となりそうだ。