大みそかのNHK紅白歌合戦に、大物アーティスト2人の初出場が内定したことが22日、分かった。歌手MISIA(34)とシンガー・ソングライター斉藤和義(46)。MISIAは海外から中継出演するプランが進行中だ。デビュー以来、歌番組への出演はほとんどなく、貴重な機会となる。斉藤は昨年の日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の主題歌「やさしくなりたい」の大ヒットで知名度、人気を獲得している。紅白出場歌手は週明けにも同局から正式発表される。

 日本が誇る歌姫が紅白に初出場する。MISIAは5オクターブの音域を持つと言われ、圧倒的な歌唱力を持つ。その魅力がスタジオ内では収まりきらないとして、歌番組に出演しない方針を貫いてきた。これまで、WOWOWのライブ中継やフジテレビ情報番組のインタビュー出演はあるが、ミュージックビデオの映像やCM以外のテレビ出演はほとんどない。関係者は「歌番組出演は初めてでは」と話す。貴重なテレビ出演は視聴率アップが見込まれる。今年の紅白の目玉歌手の1人となる。

 全国区の知名度とヒット曲を持つMISIAの出場は、NHKの念願だった。98年のデビューアルバムの売り上げは、255万枚以上。00年フジテレビ系ドラマ「やまとなでしこ」主題歌「Everything」は185万枚の大ヒットを記録。実績、知名度は国民的歌手といっていい。

 同局はこれまで、ソルトレーク五輪テーマ曲に「果てなく続くストーリー」、今年は木村佳乃主演の連続ドラマ「はつ恋」の主題歌に「恋は終わらないずっと」を使った。出場の基準の1つとする貢献度も十分あった。

 海外中継で調整が進んでいる。中継地は、次回五輪の開催地でもあるブラジルが最有力。同局の松本正之会長は定例会見で「今年は五輪で選手が活躍し、力を与えてくれた。この流れを次の年に向けて表したい」と紅白について言及しており、実現の可能性は高い。

 今年の紅白のテーマは「ニッポンラララ♪

 歌で会いたい。」。抜群の歌唱力とヒット曲を持つMISIAは、最もふさわしい歌手の1人として、紅白を盛り上げることになる。

 ◆MISIA(ミーシャ)本名未公表。1978年(昭53)7月7日、福岡県生まれ。16歳から黒人トレーナーのもとで音楽を学ぶ。98年にシングル「つつみ込むように…」でデビュー。アルバムはミリオン突破が2枚、ダブルミリオン突破が2枚ある。04年に女性ソロ歌手として初の5大ドームツアーを成功させた。「陽のあたる場所」「Everything」など、ヒット曲多数。153センチ、血液型O。