歌手吉幾三(60)が心臓疾患で緊急手術を受けるため、23日に都内の病院に入院したことが分かった。正式な病名は明らかにされていないが、20日に検査を受けて心臓の異常が見つかった。明日25日に手術を受ける。復帰の時期は未定だが、27日に都内で予定されていたライブを延期した。

 関係者によると、吉は今年に入ってから「疲れる」と漏らすようになり、最近は「腕を肩まで上げると背中が痛い」と訴えるようになった。仕事もあり、そのままにしていたが、症状が続いたため20日に健康診断を兼ねて病院で受診したところ、医師から「心臓の方が芳しくない」と診断されたという。

 吉は昨年デビュー40周年を迎えた。今年は心機一転の年で「俺や山本(譲二)や鳥羽(一郎)らが、もっと頑張って、今まで以上に演歌を盛り上げていかなければ」と決意を新たにしていただけに、すぐに手術を受けると決断。21日の都内のホテルでの仕事を終えた後、事務所スタッフに入院して手術を受けることを告げたという。吉はこれまでも激しい下血を伴う結腸憩室炎で入院するなど、何度か大病を経験した。酒が大好きで、たばこもかなり吸っていたが、関係者は「最近はともに量を減らし、体調管理に努めています」と明かしていた。

 その状況での心臓疾患発覚だが、吉は現実を受け止めて日刊スポーツにコメントを寄せた。

 「車といっしょでこのたび、心臓という場所に不具合が見つかり早急に治した方がいいとの医師からの判断により、急きょ入院手術することとなりました。なるべく早く、また歌えるようになり、ご迷惑をかけます仕事関係の方々には、きちんとお返しをしていきますので、今後とも、よろしくお願い申し上げます」

 27日に東京・亀有のリリオホールで予定されていた「第95回東京演歌ライブ」は6月26日に延期となったが、3月1日には民放BSの生番組に出演予定。ここからの復帰を目指す。<心臓疾患手術を受けた主な著名人>

 ◆西田敏行(俳優)

 03年3月、自宅で気分が悪くなり救急搬送。心筋梗塞の症状で、3本の冠動脈のうち1本に詰まりが確認された。搬送も早く、緊急手術は30分ほどで終了した。1日100本のたばこを吸うヘビースモーカーだったが、病気を機に禁煙。4月に仕事復帰した。

 ◆渡辺徹(俳優)

 12年3月ごろから疲れを訴え、4月にCT検査したところ、心臓の肥大が判明。冠状動脈の1本が完全に詰まった「虚血性心疾患」と診断された。心筋梗塞の状態で、5月にカテーテル手術を受けて6月に復帰した。

 ◆ドン小西氏(ファッションデザイナー)

 12年11月にテレビの企画で心臓ドックを受けたところ、心臓の血液が逆流している「弁膜症」が判明。12月に手術を受けて回復した。

 [2013年2月24日7時6分

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