演歌歌手の大御所、北島三郎(76)が16日、都内で行われたアニメーション映画「ジョバンニの島」(14年2月下旬公開予定)のアフレコ取材会に出席した。同作は、第2次世界大戦終戦後の北方領土・色丹島が舞台。主人公たち少年の視点から、ソ連軍の進駐する光景や島民の不安、ソ連側の人々とのふれあい、そして家族の絆を描く物語で、北島は前半に登場する主人公の祖父役を務める。

 北島は俳優としても、数々の映画や舞台に出演してきたが、アニメのアフレコは初挑戦。だが、原作者で脚本も担当した杉田成道氏(69)に「のみ込みが早くて、うまさにびっくり。この年まで声優をやってこなかったことがもったいない」と言わしめる出来で、北島自身も「そばにいて、(杉田氏が)指導してくれるから、ホッとした気分でできて楽しい」と笑顔を見せた。

 もっとも、北島は76歳にして衰えぬ貪欲さも垣間見せた。「子供(子役)たちが上手で、負けてられないという気持ちになってやれて、良い刺激になった。日々勉強ですね」。今後についても「これからも話があったら断らず、いろんなことに挑戦していきたい。学ぶものはたくさんあるからね」と話した。