EXILEとエイベックスが「世界プロジェクト」を始動させることが1日、分かった。EXILEの所属事務所LDHが今年10月から開催する「ボーカル・バトル・オーディション4」で、世界で活躍するアーティストを養成するためのオーディション「グローバル・ジャパン・チャレンジ」を実施する。合格者がニューヨークで約3年間、単身修行する異例のプロジェクトだ。

 目標は、世界基準の日本人アーティストだ。「グローバル・ジャパン・チャレンジ」は、EXILEのリーダーHIRO(44)と、所属レコード会社エイベックスが「世界で活躍するアーティスト」の誕生を目的に企画、立案した。

 1次審査を10月14日の東京を皮切りに全国6都市で開催。募集はボーカル部門とダンス部門で、応募資格は小4~中3の男性を対象にしている。合格者数は未定だが、合格者は語学留学を経て、来年9月から約3年間ニューヨークで単身修行する。音楽、ダンスの一流の表現者が集まる都市で世界最高峰のエンターテインメントを学ぶ。ニューヨークはEXILEにとっても、MAKIDAI(37)やUSA(36)らがダンス留学したことなどから、グループのルーツでもあり、留学先に選ばれた。

 現地では語学授業や著名な振付師らから本場のダンスや歌の指導を受ける。EXILEが視察に訪れる可能性もある。生活費やレッスン代などはオーディションを運営するグローバル・ジャパン・チャレンジプロジェクトが全額負担する。帰国後はアジアを中心とした世界進出を視野に入れた活動を行う予定だ。

 プロジェクトの背景には欧米やK-POPなど海外音楽市場の急速な国内参入の影響がある。特に韓国のアーティストはデビュー前に数年かけて徹底したレッスンを受け、活動を予定している国や地域に合わせて日本語、英語、中国語などの語学も身に付け、高いレベルの「完成品」としてデビューする。動画サイト「ユーチューブ」や交流サイトも積極的に活用し、国際的な認知度も高めている。日本のアーティストの活動範囲は国内市場にとどまっているのが現実で、技術も未熟のままデビューしているケースも見受けられる。今回のプロジェクトは、成長期に本場を体験して世界基準のアーティストを世に送り出そうという狙いがあり、合言葉は「全世界がライバル」だ。HIROは「子供たちは無限の可能性を秘めている。ハングリー精神とグローバルな感覚を身に付けて、僕らを超えるような華があるスーパースターの誕生を見てみたい。子供たちの挑戦に僕ら大人の夢も乗っています」と話している。◆「グローバル・ジャパン・チャレンジ」要項

 ▼募集

 「ボーカル部門」「ダンス部門」

 ▼資格

 小4~中3の男性(芸能事務所に所属していない人。保護者の同意必要)

 ▼手続き

 公式HPのhttp://www.vba4.jpよりエントリー。A4サイズ用紙に<1>プロフィル<2>身長・体重<3>上半身と全身写真など記入。

 ▼1次審査

 会場に応募用紙を持参。ボーカル部門は審査員の前で20秒以内のアカペラでの歌唱審査(選曲自由)。ダンス部門は課題音源によるダンスパフォーマンス審査(振り付け自由)。

 ▼2次審査以降

 未定

 ▼締め切り

 10月27日まで。