サザンオールスターズが約1年ぶりに新シングルを9月に発売し、10年ぶりとなるオリジナルアルバムを来年発売することが24日、分かった。シングルは通算55枚目。オリジナルアルバムはミリオンヒットした05年「キラーストリート」以来。今年は9年ぶりの年越しライブも開催することも決まった。

 今日25日のデビュー記念日に合わせて今年の活動内容を発表した。デビュー35周年だった昨年は5年ぶりに活動を再開させ、シングル発売や全国ツアーでファンを楽しませた。今年夏はライブの予定はないが、桑田佳祐(58)を筆頭に現在、複数の曲を制作中だ。

 新シングルについて、今日25日から「進撃のキックオフトレーラー」と題した予告映像が公式サイトで流れ、新曲「天国オン・ザ・ビーチ」を聴くことができる。同曲は新シングルCDに収録予定という。シングル発売は昨年8月の「ピースとハイライト」以来となる。

 5年間に及ぶ活動休止期間もあって、ファンの間で「もうオリジナルアルバムは今後出ないのでは」という声も上がっていたが、制作中のアルバムは年内完成を目指している。113万枚を売り上げた「キラーストリート」以来のオリジナル作品となる。

 9年ぶりとなる年越しライブの会場は、横浜アリーナになる予定だ。昨年は8年ぶりのスタジアムツアーや13年ぶりの茅ケ崎ライブを成功させ、復活を強く印象づけた。ライブは昨年9月の宮城公演以来となる。新シングル発売に合わせたライブも期待されるが、桑田は「この夏は引き続き、アルバム発表に向けて新曲の制作を進めようと思っております」と話している。

 また「近年は毎日の生活も社会全体も不安が尽きない世知辛い世の中です。私たちにできることはやはり、1人でも多くの方々に末永くかわいがっていただける音楽を作り上げ、皆さまとともに最高の思い出を作ることではないかとあらためて思っている次第です」と現在の心境もコメント。「ピースとハイライト」の歌詞「希望の苗を植えていこうよ」に引っかけて「皆さまと植えた音楽の苗が希望と愛に満ち、おいしい果実を実らせた暁には、一緒に夢いっぱいの楽しいうたげを開きましょう。あそこはすっかり萎(な)えていますが、音楽の苗は元気いっぱいです」と話している。