覚せい剤取締法違反(所持、使用)などの罪に問われた歌手ASKA(本名・宮崎重明)被告(56)の初公判が28日、東京地裁で行われた。検察側は3年を求刑、即日結審した。判決公判は9月12日午後2時から行われる。<ASKA事件経過>

 ◆シャブ報道

 13年8月1日

 週刊文春が「シャブ&飛鳥の衝撃」と題した記事でASKAがガラス製パイプで覚せい剤を吸引するところを暴力団員に盗撮され、脅されていると報じた。所属事務所はホームページで「報道の内容は事実に反しており、大変遺憾」と反論。

 ◆アンナカ

 同10月9日

 同日発売の週刊文春で、使用していたのは覚せい剤ではなくアンナカだったとASKAが主張。一方で、あわせて報じられた暴力団員との交際は認めた。

 ◆活動自粛

 同10日

 所属事務所が公式ホームページで「(記事は)本人が承諾したものではない」と主張。同時に活動自粛も発表。

 ◆逮捕

 14年5月17日

 覚せい剤取締法違反(所持)容疑で警視庁がASKA容疑者と知人の栩内容疑者を逮捕。ともに容疑を否認。

 ◆送検

 同18日

 警視庁が両容疑者を東京地検に送検。

 ◆否認

 同20日

 ASKA容疑者が「最初からアンナカだと聞いていた。覚せい剤は持っていない」と否認していることが判明。

 ◆自供

 同23日

 ASKA容疑者が覚せい剤の所持と使用を自供。

 ◆再逮捕

 同27日

 覚せい剤取締法違反と麻薬取締法違反(いずれも使用)で警視庁がASKA容疑者を再逮捕。栩内容疑者も再逮捕されたが、容疑を否認。

 ◆起訴

 6月17日

 東京・目黒区の自宅で覚せい剤とMDMAを所持していたとして、警視庁がASKA容疑者を3度目の逮捕。東京地検は覚せい剤取締法違反(使用)などの罪で、ASKA容疑者と栩内容疑者を起訴。CHAGE

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 ASKAのファンクラブは、会報誌6月号の発行を見送り、会員手続きを停止したと発表。

 ◆公判決定

 同23日

 栩内被告の初公判を東京地裁が7月22日に開くと発表。

 ◆契約解除

 同27日

 東京地検がASKA被告を追起訴。自宅で所持していた覚せい剤は0・43グラム、MDMAは87錠とした。栩内被告の自宅で覚せい剤を所持していた容疑は不起訴処分とし、他の追起訴はないとした。所属事務所はASKA被告の契約解除とファンクラブの運営休止を発表。

 ◆保釈申請

 同30日

 ASKA被告の弁護人が保釈を東京地裁に申請。

 ◆保釈

 7月3日

 東京地裁が保釈を認め、ASKA被告側は保釈金700万円を納付して保釈。千葉県内の病院に入院し、薬物依存の治療を開始。

 ◆愛人の初公判

 同22日

 栩内被告の初公判が東京地裁で行われた。10年来の愛人関係や避妊しないで性交渉したことなどを明かした上で無罪を主張。

 ◆入手先

 8月21日

 ASKA被告にMDMAを譲り渡したとして、警視庁が暴力団関係者を逮捕。3月24日、東京・目黒区のASKA被告の自宅ガレージでMDMA100錠を代金50万円で渡した疑い。