アクション俳優ジャッキー・チェン(58)が18日(日本時間19日)、フランス南部で開催中の第65回カンヌ映画祭で「今後、アクション映画には出演しない」と宣言した。新作アクション「チャイニーズ・ゾディアック(原題)」のプレミアイベントで同映画祭を訪れ、AP通信に語った。

 チェンは同作を7年かけてプロデュースし、監督、脚本、主演も務めた。インタビューでは「もう、若くないからね。本当に疲れてるんだ。ただのアクションスターにはなりたくない。本物の俳優になりたい。コメディーもドラマも演じられる、アジア版のロバート・デ・ニーロになりたい」と、心境を吐露した。

 「ドランクモンキー

 酔拳」「ポリス・ストーリー」シリーズをヒットさせ、スタントシーンまで自身で演じることで知られるチェンだが、「アクション俳優としてのイメージを一新したい」とこの10年間は、役柄を変える努力をしてきた。「アクションスターの命は短いが、俳優の命は長い。観客にアクションやコメディーだけの俳優ではない、演技もできるんだということを知らせたい」。

 新作はパリ、中国を舞台に、世界各地に流出したえとの動物の像を探す物語。70億円を超える製作費がかけられ話題になっている。韓国俳優クォン・サンウも出演しており、2人でチェンの専用ジェット機でカンヌ入りしていた。