女優宮沢りえ(41)が25日、都内で行われた第27回東京国際映画祭コンペティション部門出品作で、7年ぶりの主演作でもある「紙の月」(吉田大八監督、11月15日公開)公式会見に出席し、長年映画に主演しなかった真意を吐露した。

 10代から映像中心に活動してきたが、30歳で野田秀樹氏の舞台「透明人間の蒸気」に出演。自分の無力さに驚いて「このままじゃいけない、出来るだけ舞台に心も時間も費やしたい。40歳になった時、舞台の上に立っていられる役者になりたい」と目標を立てたという。

 その後も主演映画オファーはあったが「どうしても目標を達成したい思いがあり舞台に目を向けていた。たくさんの発見、学んだことがあり、40歳になりバランス良く映像と舞台をやろうと思った時に、この作品が来た。映像の世界に(蓄積を)返したかった。監督にも興味があった」。吉田監督は「彼女が映画から距離を取っているように見えて、映画の人間としては悔しかった。話を受けてくれて勝負できる映画だと自信が湧いた」と語った。