「硫黄島からの手紙」で外国作品賞を受賞したワーナーブラザースの福永智一氏（右）。左はプレゼンターの沖田敦氏

授賞式

　「硫黄島からの手紙」が外国作品賞を受賞し、クリント・イーストウッド監督（７７）からの手紙が届いた。「選ばれたことはこの上ない名誉で、誇りに思います」。太平洋戦争の硫黄島の戦いに臨んだ日米両国の兵士たちに敬意を表して製作したと、書きつづった。主演渡辺謙（４８）は「昨年、米国のゴールデングローブ賞でも全編日本語ということで最優秀外国語映画賞の受賞でした。それが、今年は『硫黄島－』は通常の作品賞の対象にするべきだったと、ルールが変わった。日刊の賞といい、その影響力に今もって驚いてます」と明かした。米国の老舗映画賞の規定を変えるほどの作品に、あらためて誇りを感じていた。

　［2007年12月29日　紙面から］

「硫黄島からの手紙」

　０６年、硫黄島。６１年前に兵士たちが家族にあてて書き残した数百通の手紙が発見された。１９４４年６月、栗林中将（渡辺謙）が新たな指揮官として硫黄島に降り立つ。死こそ名誉とされる中、栗林は兵士に「死ぬな」と命じた。クリント・イーストウッド監督。