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読んで振り返る2013野球ニュース

マー君24勝無敗

 楽天田中将大投手が開幕から負けなしの24勝0敗でシーズンを終えた。規定投球回以上で勝率10割投手は4人目だが、無敗の最多勝はプロ野球史上初の快挙。81年間柴(日本ハム)と05年斉藤(ソフトバンク)の開幕15連勝、57年稲尾(西鉄)のシーズン20連勝を更新した。昨年からの連勝は28。51〜52年松田(巨人)と57年稲尾(西鉄)の連続シーズンを含む連勝記録20も大きく塗り替えた。満票でMVPも獲得。米大リーグへの移籍となるか、オフも注目を浴びている。

楽天初の日本一

 球団創設9年目で初のリーグ制覇を果たし、日本シリーズでも巨人を下して頂点に立った。10年以内のリーグ優勝は6球団目。日本シリーズVは1年目の50年毎日(現ロッテ)、7年目の56年西鉄(現西武)に次いで早い。66歳の星野仙一監督は、中日(2度)阪神時代に次いで出場4度目の日本シリーズで最年長優勝監督となった。東日本大震災から2年。東北復興を大いに勇気づけた。

長嶋氏&松井氏国民栄誉賞

 「ミスタープロ野球」巨人長嶋茂雄終身名誉監督が5月5日、巨人時代の愛弟子である「ゴジラ」こと元レイズ松井秀喜氏と同時に国民栄誉賞を受賞した。野球界からは王貞治氏、衣笠祥雄氏に次いで3、4人目。東京ドームで行われた表彰式後には巨人-広島戦の始球式で巨人のユニホームを着た松井氏が投手を務め、背番号3を身にまとった長嶋氏は打席に入って内角高めの球にバットを振った。

バレンティン新記録60号

 ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手が9月15日の阪神戦(神宮)で榎田から56、57号本塁打を放ち、64年王(巨人)01年ローズ(近鉄)02年カブレラ(西武)のシーズン本塁打記録を更新した。その後も16試合で3本を追加し、10月4日には日本初、大リーグを含めても6人目となる60本の大台に乗せた。バレンティンは今季、故障のため14試合を欠場しており、来季はさらに記録を更新する可能性もある。

川上哲治氏死去

 現役時代は「打撃の神様」と呼ばれ、巨人の監督としては前人未到の9連覇を達成した川上哲治氏(日刊スポーツ評論家)が10月28日、老衰のため死去した。93歳だった。1939年(昭14)には史上最年少で首位打者を獲得。「弾丸ライナー」、「赤バット」で人気を博した。56年には史上初の2000安打を達成し、58年に引退。65〜73年には監督として9年連続日本一を成し遂げた。

日本ハム大谷二刀流

 日本ハムの高卒ルーキー大谷翔平が、投打二刀流の活躍を見せた。投手として13試合で3勝0敗、防御率4.23。打者として3本塁打、45安打、20打点で打率2割3分8厘。投手で先発してから右翼の守備に就いたり、右翼から救援登板した試合もあり、6月18日には5番投手で先発した。本格的な投打二刀流の登場は、71年外山義明(ヤクルト)以来42年ぶり。オールスターにも出場した。

統一球変更でコミッショナー辞任

 プロ野球で使用されている統一球が今季から秘密裏に仕様変更されていたことが6月に発覚した。反発係数を高めていたにもかかわらず、選手やファンに公表せず、製造社のミズノにも取材に対して虚偽の回答を指示していた。当初、下田事務局長は「コミッショナーに相談していた」と話したが、ボールに名前が刻印されている加藤良三コミッショナーは変更を「知らなかった」と主張。世論の反発を招き、10月に辞任した。

WBCで優勝逃す

 第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、山本浩二監督率いる日本が初めて優勝を逃した。第1、2回を連覇していた日本は、準決勝(サンフランシスコ)でプエルトリコに1-3と惜敗した。2点差とした8回1死一、二塁から一塁走者の内川がスタート。二塁走者の井端は走っておらず、内川が盗塁死となるなど拙攻で追加点を奪えなかった。

新人ライアン小川最多勝

 ヤクルトのドラフト2位ルーキー小川泰弘投手が、16勝(4敗)を挙げセ・リーグの最多勝を獲得した。新人の最多勝は99年上原(巨人)と松坂(西武)以来14年ぶり11人目。勝率1位(8割)のタイトルも加わり、新人王にも輝いた。大リーグ最多奪三振のノーラン・ライアン(元レンジャーズ)ばりに左足を高く上げたフォームから球を低めに集め、安定した投球を見せた。

高卒新人藤浪10勝

 昨年のドラフトで4球団競合末、大阪桐蔭から阪神に入団したルーキー藤浪晋太郎投手が、10勝(6敗)を挙げる活躍を見せた。セ・リーグの高卒新人が10勝は、67年の江夏(阪神)以来46年ぶり。本拠地甲子園では高校時代に春夏連覇を達成したが、プロでも実力を十二分に発揮した。球宴にも出場し、クライマックスシリーズでは初戦に先発。エース級の働きだった。

落合GM&谷繁兼任監督就任

 中日初のゼネラルマネジャー(GM)に04〜11年まで監督を務めた落合博満氏(日刊スポーツ評論家)が就任した。また、高木守道監督の後任には、谷繁元信捕手が選手兼任で就任した。監督時代に4度のリーグ優勝を果たした落合GMは、ベテラン井端を自由契約とするなど早速チーム改革に着手。契約更改でも年俸総額を8億円以上削減した。

ポスティング白紙

 日本のプロ野球が米大リーグとの間で締結していたポスティングシステム(入札制度)が、失効状態となった。過去には制度を利用してイチロー(オリックス)やダルビッシュ(日本ハム)らが大リーグに移籍したが、入札金額決定方法の見直しなどで交渉が難航。今オフとみられていた楽天田中の移籍が速やかに進展しないという事態に陥った。

宮本、前田ら個性派引退

 「守備の名手」ヤクルト宮本慎也内野手、「孤高の天才打者」広島前田智徳外野手、「代打の神様」阪神桧山進次郎外野手、「通算403本塁打」中日山崎武司内野手、「サンデー晋吾」ロッテ小野晋吾投手、「赤ゴジラ」西武嶋重宣外野手ら個性派の選手たちが、惜しまれながらも引退を表明した。桧山はクライマックスシリーズの現役最終打席で本塁打を放った。

2000安打ラッシュ 

 3人が名球会入りの条件となる通算2000安打を達成した。3人以上の同一年達成は83年(4人)85、12年に続き4度目。4月6日、DeNAラミレスは外国人選手で初めて到達。1695試合目は史上2位タイのハイペース。5月5日にはDeNA中村紀洋が、最多タイの所属5球団目で達成。翌6日には中日谷繁元信捕手が史上最年長、最も遅い2803試合で記録を樹立した。

イチロー日米4000安打

 ヤンキースのイチロー外野手が8月21日、ブルージェイズ戦で日米4000安打(日本1278、米国2722)を達成した。日本人では初、大リーグでも4000安打はタイ・カッブ、ピート・ローズしかいない大台。ヤンキースタジアムで大きな拍手を送られると、普段はクールなイチローも感激。「4000本を打つのに8000回以上、悔しい思いをしてきた。そこに自分なりに向き合ってこれた。誇れるとしたら、そこじゃないですかね」と胸を張った。

レッドソックス上原世界一

 雑草魂が世界の頂点に立った。米大リーグのレッドソックスが07年以来6年ぶりにワールドシリーズ制覇。優勝決定のマウンドには日本人で初めて、上原浩治投手が立っていた。得意のフォークで三振を奪うと、人さし指を突き上げた。試合後に行われた、完ぺきな英語を話す長男一真君のインタビューも人気を博した。

ダルビッシュ最多奪三振

 レンジャーズのダルビッシュ有投手が、日本人で初めて大リーグ全体の最多奪三振に輝いた。野茂が95年ナショナルリーグ、01年にアメリカンリーグでトップになったが、両リーグの全体1位は初。277奪三振は95年野茂(ドジャース=236)を超え、日本人最多を更新した。

広島が初CS

 広島が97年以来16年ぶりにセ・リーグ3位に入り、07年から始まったクライマックスシリーズ(CS)に初出場した。前田健太が15勝、野村祐輔が12勝、バリントンが11勝、大竹寛が10勝と、10勝以上が4人という強力投手陣がチームをけん引した。テレビ番組「アメトーーク」で「カープ芸人」を放送するなど人気も上昇し、CSでは甲子園にカープファンが大量に押し寄せた。

桐光学園・松井は楽天へ

 昨夏の甲子園で大会最多記録の1試合22三振を奪った桐光学園・松井裕樹投手はドラフト会議で5球団が競合の末、楽天が入団交渉権を獲得した。契約金1億円プラス出来高5000万円、年俸1500万円という上限金額で入団が決定。高卒選手の最高条件は10人目となる。背番号はプロの投手では珍しい「1」に決まった。

済美・安楽投球数論争

 済美(愛媛)の安楽智大投手(2年)が今春センバツ高校野球で決勝まで全5試合に登板(4完投)し、1人で772球を投げ抜いた。最速157キロ右腕には、日米のプロ球団が早くも大注目。米メディアは「酷使」ではないかと報道した。安楽は「エースピッチャーが最後まで投げ抜くことが高校野球の魅力。それをアメリカの方にもわかっていただければ」。

元プロ続々とアマ資格回復へ

 プロ野球経験者が高校、大学の指導者になるための学生野球資格を回復する研修制度がスタートした。これまで高校の監督になるには教員免許を取得した上で2年間教壇に立つことが必要で、大学は退団後2年間の経過が条件だったが、短期間の座学の研修だけで元プロが高校の監督などになれる。野球界では長い間、断絶していたプロとアマの関係が一気に融和し始めた。

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