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読んで振り返る2013レースニュース

武豊GⅠ 100勝 

 競馬界の至宝がまたひとつ、偉大な記録に到達した。11月17日のマイルCSを2番人気のトーセンラーで1着となった武豊騎手は、この1勝でJRA、地方、海外の通算GⅠ勝利を100の大台に乗せた。1988年(昭63)菊花賞、スーパークリークでの初GⅠ制覇から足掛け26年。恐らくは今後も破られることのない大記録を打ち立てた。今年はキズナとのコンビで自身5度目となるダービー制覇も達成。スランプから抜け出し、天才が輝きを取り戻した1年だった。

オルフェーヴル、今年も凱旋門賞2着 

 世界最高峰のレース、フランスGⅠの凱旋門賞に2年連続で挑戦したオルフェーヴルは、今年も2着に敗れた。昨年同様に前哨戦のフォア賞を圧勝し、首差に泣いた1年前のリベンジに燃えていた陣営だったが、フランスの3歳牝馬トレヴの前に5馬身差の完敗を喫し、今年も世界の扉を開くことはできなかった。ダービー馬キズナも4着敗退。日本競馬界の悲願はまたしても持ち越しとなった。

ジェンティルドンナ 史上初のJC連覇

 現役最強牝馬のジェンティルドンナが新たな金字塔を打ち立てた。11月23日に行われたジャパンCを、昨年に続き鼻差で優勝。ジャパンCの連覇は33回の歴史の中で初の快挙となった。昨年の年度代表馬に選ばれた同馬だったが、今年はここまで3戦して②③②と未勝利に終わっていた。背水の構えでジョッキーを岩田から英国人のムーアにスイッチした陣営の采配が、大一番で実った形だ。

外国人騎手にも門戸開放

 JRAは8月に発表した来年度の騎手免許試験要項の中に、外国人騎手が受験する場合の規定を明文化した。以前から外国人騎手の受験自体は可能だったが、その試験内容等の記載はなく、挑戦者もいなかった。今回の改正により門戸が開かれていることがアピールされ、外国人騎手の本免許取得の可能性が広がった。イタリアのM・デムーロ騎手が10月に1次試験に挑んだが不合格。JRA所属の外国人騎手誕生は来年以降に持ち越された。

朝日杯FS来年から阪神開催へ

 JRAは来年度の番組編成で大きな改革に取り組んだ。特に2歳の重賞戦線は大きく変わる。2歳馬チャンピオン決定戦として定着していた朝日杯FSは、これまでの中山競馬場(芝1600メートル)から阪神競馬場(芝1600メートル)に移ることになった。有馬記念と同日に行われるホープフルSはGⅡ格付けを申請中で、将来的にはGⅠ昇格が視野に入る。また、2歳戦以外でもJCダートをチャンピオンズCに改称し中京に移設するなど、大きな変更があった。

トウカイテイオー死す

 91年ダービーなどGⅠ4勝を挙げたトウカイテイオーが8月30日、繫養(けいよう)されていた社台スタリオンステーションで急性心不全のため、死んだ。25歳だった。皇帝シンボリルドルフの初年度産駒として注目され、91年に父と同じく無敗で皐月賞、ダービーを制覇。92年ジャパンCでも父子制覇を達成した。93年有馬記念で丸1年のブランクを克服して奇跡の復活Vを飾ったのは有名。種牡馬としても02年マイルCSを制したトウカイポイントなどGⅠ馬を産んだ。

戸崎騎手38週連続勝利

 地方大井のエースだった戸崎圭太騎手(33)が、3月にJRA騎手としてデビューした。すでに中央競馬でも実績を挙げている騎手だけに移籍直後から依頼が殺到。毎週確実に1勝を以上の勝利を積み重ねた。11月4日は移籍後の連続週勝利記録を「36」に伸ばし、安藤勝己元騎手が持っていた35週を更新した。ジャパンCのあった11月23、24日の週は未勝利で終わり、記録は38週でストップした。

アンカツ引退

 1月、競馬界に激震が走った。アンカツ引退―。安藤勝己騎手(53)が今年の騎手免許を更新せず、37年のジョッキー生活に終止符を打った。地方競馬から中央競馬への懸け橋をつくった第一人者だった。03年に笠松から中央へ移籍し、10年で積み上げた勝ち星は1111勝、キングカメハメハでの04年ダービー制覇など22勝のGⅠ勝利は歴代3位タイの成績だ。現在は解説者としてテレビや雑誌で活躍中。

福永騎手結婚&牡馬クラシック初V

 福永祐一騎手(36)にとって幸せ続きの1年となった。松尾翠元アナウンサー(30)と8月の結婚後、最後の牡馬3冠競走の菊花賞をエピファネイアで制覇した。皐月賞、ダービーの2冠はともに2着に敗れていただけに、レース後に「やっとや! やっとや!」と何度も拳を振り上げるほど喜びもひとしおだった。実に42回目の挑戦で牡馬クラシック初制覇。翌週の天皇賞・秋でGⅠ連勝を飾るなど、1年を通して騎乗ぶりはさえ渡っていた。

JRA降着ルール変更

 国際化への対応をするべく、シンプルでわかりやすい裁決の基準をもとに、降着ルールの変更がなされた。大きな変更点としては「被害馬が加害馬に先着できたかどうか」が焦点になるということ。レース中のパフォーマンスや到達順位がより尊重される制度が導入された。1月のAJCCでは、走行妨害を受けたトランスワープ陣営が異議申し立てを行い審議が行われたが着順は変わらず確定した。新ルールが関係者やファンに受け入れられるのは、より深い理解と時間が必要と言えそうだ。

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