２０２０年東京五輪・パラリンピックのバレーボール会場問題で、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）の実務者らが１日、横浜アリーナを視察した。

　約１０人のＩＯＣ実務者と大会組織委員会、東京都の職員が随行し、内部と周辺用地を確かめた。

　内部視察は非公開で行われた。アリーナは音楽グループ「ジェネレーションズ」がライブを行う日だったため、視察エリアに制限があったものの数時間、念入りにチェックしたものと思われる。

　外部ではＪＲ新横浜駅からの観客動線や周辺ホテルなども見て回った。練習場や駐車場を整備する用地も指をさして確認。アリーナ裏手にある鶴見川の土手も訪れ、川の水位について質問する場面もみられた。

　この視察は１１月３０日までに急きょ決まった。同日、テレビ朝日系「報道ステーション」に出演した東京都の小池百合子知事は、ＩＯＣの視察に対し「あれはダメ、これはダメと言うのだろう」と批判的な発言をしていた。

　バレーボール会場を巡っては１１月２９日、ＩＯＣ、組織委、都、政府の４者によるトップ級会合で小池氏が、有明アリーナと横浜アリーナの２候補について結論を出さず、クリスマスまでの先延ばしを求めていた。有明アリーナについては、建設、運営費に民間資金を投入する案を東京都などが検討を始めている。