自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長(36)が24日、地元の神奈川県横須賀市で開いた「0歳児からの国政報告会」に、タレント萩本欽一(76)がサプライズゲストとして登場、軽妙なやりとりをまじえながら、「欽ちゃん&進ちゃん」の掛け合いで、会場を沸かせた。

 親子ほど年の離れた2人だが、進次郎氏は萩本の著書を読み、萩本は進次郎氏の「言葉が面白い」と感じ、お互いに「会いたい」と思っていたという。

 進次郎氏が今年2月、萩本の元を訪ね、今回の国政報告会のゲストを直談判。手みやげは、地元横須賀の名物、海軍カレーを使った「柿ピー」だったそうで、萩本は「もっと豪華なものをもってきてくれるかと思ったら、柿ピーだった」と笑わせつつ、「でも、そういうところがちょっと、惚(ほ)れさせる人だと感じた」と意気投合した。

 2人は、進次郎氏が唱える「人生100年時代」をテーマに対談。進次郎氏は「人生100年時代を語る上で、欽ちゃんはすでにそれを体現されている方。欽ちゃんは今、大学生。学び直しという点で語れるのは政治家ではなく、欽ちゃんだと思った」と、招いた理由を説明した。

 萩本は15年4月に駒大仏教学部に入学し、来月、4年生になる。大学入学の理由に触れ、「認知症におびえない。忘れるものは忘れる。また足していけばいい」「(認知症を)どう止めるかばかりテレビでやっている。今まで覚えたことは大したことではない。新しく覚えていけばいい」と、肩の力が抜けながらも説得力がある「欽ちゃん論」を、展開した。

 萩本は、進次郎氏の進行ぶりに、「うまくまとめるね。でも我々で言うと、オチがひとつ足りない」「なかなか政治家進次郎に突っ込む人はいないけど、俺は突っ込むよ」と、ツッコミも満載。コント55号の盟友だった坂上二郎さんを亡くしたことに触れ、「忘れられないよね。でも、今回、新・二郎(進次郎)ができた。(坂上さんの持ちネタの)『飛びます、飛びます』を覚えてほしい」と、「新コンビ」結成に意欲を示すひと幕もあった。

 進次郎氏は、「僕にとっての欽ちゃんといえば、『仮装大賞』と『野球(茨城ゴールデンゴールズ)』」と、コント55号を知らない世代。坂上さんのギャグを覚えてほしいという萩本の申し出には、面食らった様子で苦笑いしていた。

 約1時間の対談後、萩本は取材に、「彼はぼくが思っていた通りの人。面白そうなのと、久しぶりに出会った。来てよかった」と笑顔をみせた。進次郎氏も「金言があふれていた。政治家が語らないことが、時として、語るということになる。最初は断られるかと思ったので、うれしかった。最高の方です」と応じた。