全国的に35度を超える猛暑日となった14日、2年後に迫った東京オリンピック(五輪)・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場周辺(新宿区)などで、気温を測ってみた。

 “コンクリートジャングル”といわれる東京は地面や建造物からの照り返しで、体感温度はさらに高くなるとされる。午後2時ごろ新国立周辺を歩くと、周囲に高い建造物がなく、直射日光が厳しかった。そこに温度計を置くと、43・6度を記録。富山県から観光で訪れた中島明さん(81)は「新国立には屋根をつけるべきだった。そうすればスポーツ以外のイベントで稼げたはずだ。(15年に)建設費が高いとしてやめてしまったが、暑いのは分かっていたはず」と語った。

 本大会で陸上競技のサブトラックとなり選手が準備運動をする絵画館前は、午後3時ごろに41度を記録。20年にも多くの訪日外国人が訪れると予想される銀座4丁目交差点(中央区)は、午後1時30分ごろにアスファルト付近で45・8度まで上昇した。歩行時に胸の高さで測った場合、36~38度ほどだった。

 ベビーカーに乗る乳幼児や、車いす利用者は、歩行者に比べてアスファルトに体が近く、体感温度はだいぶ上がるため、熱中症の危険性は増す。両者の暑さ対策も重要となる。【三須一紀】