陸上男子走り高跳びの長谷川直人(27=サトウ食品新潟アルビレックスRC)が9日、新潟市役所に中原八一市長(65)を表敬訪問し、パリ五輪代表選考を兼ねた故郷新潟開催の日本選手権(6月27~30日、デンカビッグスワンスタジアム)での五輪切符獲得を誓った。

大一番直前の胸の内を明かした。中原市長から「ぜひ、活躍して五輪を」と期待を寄せられると「パリ五輪の最終選考になる日本選手権を新潟の地で迎えられる。緊張もしていますが、楽しみです」と笑顔で決意表明した。

出番は大会最終日の30日。家族や友人も応援に来る予定で「地元の皆さんの応援も力に変えたい」と力を込めた。代表入りの条件は、世界ランキング32位以内&日本選手権3位以内。直近の同ランキングは33位のため、ランクアップのためのポイント獲得を狙い、19日のセイコーゴールデングランプリ(東京・国立競技場)にも出場する。

自己ベストは21年にマークした2メートル26センチ。同年の東京五輪代表は逃したが、昨年の世界選手権に初出場するなど世界レベルの戦いの中で経験を積んできた。「余裕を持てている」と精神面での成長を実感。日本選手権での自己最高位は20年と昨年の2位だけに「まだ優勝がない。優勝を目指す」と意気込んだ。地元で頂点に立ってパリ切符獲得というプランを実現させる。【斎藤慎一郎】

◆長谷川直人(はせがわ・なおと)1996年(平8)11月15日生まれ、新潟市出身。新発田中央高で走り高跳びを始め、3年で全国高校総体、国体に出場。新潟医療福祉大では17年の日本選手権3位、日本学生個人選手権優勝。18年はインカレを制した。19年に新潟RC入り。21年の県選手権で県記録の自己ベスト2メートル26センチをマーク。23年は世界選手権、アジア選手権に出場。178センチ、68キロ。