【ニューヨーク29日=吉松忠弘】超破格、テニス史上最高450万ドル(約4億5000万円)の賞金をゲットだ! リオデジャネイロ五輪銅メダルで、世界7位の錦織圭(26=日清食品)が全米に優勝すれば、過去最高の優勝賞金350万ドル(約3億5000万円)に加え、100万ドル(約1億円)のボーナスを得られることが分かった。

 04年から全米前のハードコート大会をまとめた全米前哨戦シリーズがスタート。ツアーとは別に独自集計でランキングを決める。今年の男子の対象は北米で行われる4大会。そのシリーズで、錦織が初めて1位になった。昨年はマリー、13年がナダル、12年がジョコビッチが1位で、錦織はそうそうたる豪華メンバーに、その名を連ねた。

 1位になった選手だけの特権で、全米に優勝すると100万ドルのボーナスが優勝賞金に加わる。今年の全米優勝賞金は、テニス史上最多の350万ドル。この10年で約3倍に跳ね上がった破格の優勝賞金とボーナスは、年収約34億円と日本で最も稼ぐアスリートの錦織にとっても驚きの金額となりそうだ。

 全米は08年に自身初の4大大会16強に進出。14年にはアジア男子シングルス初の4大大会決勝に進んだ相性抜群の大会。本人は「お金には無頓着」と話すが、稼ぐ額もプロとしての指標の1つ。悲願の4大大会初優勝とともに、世界最高額が待っている。

 ◆全米前哨戦シリーズ エミレーツ航空がスポンサーとなり、北米のテニス大会活況を促すため、04年に始まった。16年は男女各4大会が対象となる。各大会の成績をポイント化して、2大会以上に出場した選手の合計ポイントで競う。シリーズ上位3人だけが、全米の成績によってボーナス賞金獲得の権利を得る。過去、シリーズ1位で全米も制したのは、07年フェデラー、13年のナダル。

 ◆WOWOW放送予定 30日午前7時50分~、WOWOWプライム。無料放送。31日午前0時~、WOWOWライブ。男女シングルス1回戦ほか。生中継。放送時間変更の場合あり。