今夏のパリオリンピック(五輪)で52年ぶりのメダルを目指すバレーボール男子日本代表の戦いが、いよいよ始まる。

9日、成田空港からオランダへ出発。17日まで同地で合宿を行い、そのまま帰国せずに21日にブラジル・リオデジャネイロで開幕する国際大会「ネーションズリーグ(VNL)」の第1週に挑む。イタリアリーグ・セリエAから合流したばかりの石川祐希主将、高橋藍の両エースはVNL第2週(6月4~9日、福岡・北九州市)から参戦予定。チームの枢軸を担う西田有志(24)は「2人がいなくても強い日本だと思っている。自分ができる仕事を全うしてチームを勝たせる」と決意を新たにした。

世界ランキング4位の日本代表。今季は、昨季銅メダルを獲得したVNLでの決勝進出と、五輪でのメダル獲得を目指す。西田は、7日のチームミーティングで目標を再確認したことを明かし、「(VNLで決勝進出することで)五輪への準備期間は短くなってしまうが、試合に勝っていくことで日本チームは強くなっていく」と思い描いた。

そのためには、まずは第1週、イタリア(世界ランキング3位)やアルゼンチン(同6位)といった強豪国を破り、勢いづけたいところ。西田は「今のこのメンバーで勝つことは必ずできる。恐れはない」ときっぱり。チームの中心として大きな責務を背負うが、「去年と違って全員を俯瞰(ふかん)して見れるようにしたいし、自分自身も客観視しして何がダメなのか求めていきたい」と、力を込めた。エースの自覚を胸に、負けられない戦いに挑む。【勝部晃多】