永田議員悪あがき、メール偽物と認めず
民主党の永田寿康衆院議員(36)が2月28日、国会内で記者会見し、ライブドアの送金指示メール問題について「メールの信ぴょう性が立証できず、非力を恥じている」と謝罪した。永田氏は何度も頭を下げたが、「さらなる調べが残っている」と、メールが偽物とは最後まで認めなかった。仲介者とされるフリー記者を信じるあまり“言いなり”だった実態も露呈。議員辞職はせず、党から半年間の党員資格停止の処分を受けた。会見後の両院議員総会で「私は民主党を愛している」と叫んだが、同僚の視線は冷たかった。
永田氏はこの日昼前、都内の病院を退院、鳩山由紀夫幹事長と質問内容をすり合わせて午後からの会見に臨んだ。部屋に入る際、みけんにしわを寄せて顔をゆがめ、約20秒間、頭を下げた。当初1人での会見予定が、しっかり鳩山氏と野田佳彦国対委員長が横で“監視”した。
「多くの皆さんにご迷惑を掛け、本当に申し訳ございません」。用意した紙を読んだ。冒頭の説明中、おじぎを6回、機械的に繰り返した。自民党の武部勤幹事長と二男にも「十分な確認をすることなく質問し、私人の名前を出して追及した。大変申し訳ない」と謝罪した。
しかし、国民や党や有権者や武部氏や二男よりも、永田氏が強い配慮を示したのは、仲介者とされるフリー記者だった。名前を聞かれても「情報提供者を守る」と明かさない。質問に踏み切った背景も「昨年来から大変親しく情報交換をしてきた記者。口座情報などもあり、間違いなく真正という個人的確信があった」「このメールを作成して持ち込む悪意が、全く感じられない」と、フリー記者への全幅の信頼を強調した。
裏を返せば、フリー記者の言い分をうのみにしていたのが実情。メールの信ぴょう性を一気に覆した、送受信者の同一人物情報について「知らなかった」とした上で「(黒塗り部分を)奇異に感じることもあったが、情報提供者が特定されるといわれ、従った」。フリー記者の言い分をそのまま信じていたことをはからずも露呈した。
メールの信ぴょう性は立証できないとする一方、永田氏は最後まで偽物とは認めなかった。「内容は全く事実でないのか、一定の事実も含まれているのか、現在もさらなる調べが残っている」。4〜5日前まで接触していたフリー記者が「すべて真実だ」と今でも話していると言い切った。
与党が提出した懲罰動議には従う構えの永田氏だが、議員辞職は回避され、処分は党による半年間の党員資格停止。会見後の両院議員総会では「私は民主党を愛しています」。党を揺るがす騒ぎを起こした永田氏の「民主党愛」宣言の余韻は、冷たい空気にかき消された。
[2006/3/1/07:49 紙面から]
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