リオデジャネイロ五輪日本選手団の高田裕司総監督(62)が1日、旧友でもある山下泰裕副団長(59)にプレッシャーをかけた。日本選手団本隊としてこの日午前中にリオ入りした2人は、午後7時からメーンプレスセンターで会見。金メダル14個の目標を掲げる高田総監督は「開会式の次の日(6日)が勝負。目標を達成するためにも、ここが大事になる」と話し、隣に座った山下副団長に向けて「初日の軽量級2人がとってくれれば」と言った。

 高田総監督は「開会式翌日に水泳の萩野(公介=男子400メートル個人メドレー)と柔道の軽量2階級(高藤直寿、近藤亜美)がある。水泳と柔道で、7、8個取ってくれれば、あとが楽になる」と、全日本柔道連盟強化委員長でもある山下副団長を意識しながら自らの計算を明かした。前回のロンドン五輪は38個と過去最多のメダルを獲得したが、金メダルは7個止まり。松本薫の1個に終わった柔道の不振が響いたのは明白だった。高田総監督は「14個というのは、ハードルが高い」と認めながらも「柔道次第」と、再び全日本柔道連盟強化委員長でもある山下副団長にプレッシャーをかけていた。