【リオデジャネイロ20日(日本時間21日)=三須一紀】リオ五輪が今日21日(同22日)閉幕するのに合わせて、大会期間中に見てきた「リオ百景」を紹介する。来年2月開催の「リオのカーニバル」に向けて、半年以上前から熱血練習を繰り返すチームなど、祭典の裏で見せたさまざまな街の表情があった。

 「6回までは許す。7回以上休んだら本番には出さない!」。世界的に有名な「リオのカーニバル」の開催は来年2月末。今は週2回の練習だが、音楽が決まる10月以降は週3回となり、半年以上前からかなり厳しい条件だ。

 この日はバラリア(太鼓)担当の約150人が集まったが「パドル・ミゲル地区」のチームは全体で約4800人いる。1952年ごろに創設され、優勝は3度を誇るが、96年を最後に優勝からは遠ざかっている。ここ3年は12チーム中、8~10位を行き来。そのため専門の監督を雇い、来年こそはと勝負に出ている。

 ミーティングは1時間以上に及び、午後10時過ぎから大音量の太鼓練習が始まった。深夜0時までやっても住民は怒らない。五輪開会式にも出演したバラリアのリーダーのカルロス・オリベイラさん(34)は「五輪より間違いなく、こちらの方が大事。カリオカ(リオ出身者)にはカーニバルの血が流れているから」と笑った。